シーラカンスのペンダント製作

 最近はシーラカンスインドネシア沖で撮影されたりコモロ諸島で釣り上げられたりで、何かと話題の多い生物ですが、もうシーラカンスが好きで好きでたまらない!ヒレの多さが魅力的!一時も離れたくない!やっぱダライアス!って人(自分?)の為にシーラカンスのペンダントを作りましたので、その工程をササーっと紹介したいと思います。ちなみに初めて使う素材もあったので失敗したらお流れの企画でした;



 ●まず、おおざっぱに形作ります。ファンドの性質上少しずつ粘土を盛っていきます。




●はい、顔(飛ばしたなぁ)。ピンバイスでリングを通す穴も掘ります。なんか涎がビミャーッて糸引いてるみたい。全体はこんな感じでヒレとかも形にしておきます。ちゃんと立ちます。自立はフィギュアの醍醐味です。次に鱗を作っていきます。今回は粘土を盛って生乾きのうちに彫っていく方法で鱗を作っていきます。ただ、コレの場合もう形ができてしまったので、これ以上粘土を盛ると太ってしまうので少しダイエットします。




 ●だだ闇雲に削ると痩せすぎてしまうので、彫刻刀であたりをつけます。彫刻刀で彫った以上に削らないように気をつけて彫ります。これで大体均一に表面を減らせたんじゃないかと思います。
 でも、最初っから全部盛らなきゃいいじゃんって思うでしょうが実は、はい。そのとおりです(おい)。最初は完全乾燥してから彫刻しようとしてましたが、細かいのでポロポロとナイフに持って行かれてしまって失敗してしまいました。というわけでこういう処置をとりました。




 ●削ったら次に粘土をもって鱗を彫っていきます。一気に盛っても乾燥しちゃうので少しずつ盛っては彫っていきます。コレで片面の鱗は終わりです。彫刻に使った道具はいつも使ってるヘラがどっかに行ってしまったので、代用でデザインナイフを使いました。




 ●もう片面も同じ要領で彫ります。



 ●とりあえず終わり。まだ形を出しただけなので汚いです。ここらで飽きるので次にヒレに移ります。が、やることは一緒なので割愛します。




 ●モールドは全部入りました。ここまでやって気がついたことですが、そんなに大きいものじゃないからエポパテで作ったほうがきれいに作れたなぁとかなんとか。・・・で、次は表面処理です。




 ●サーフェイサータミヤパテで細かい傷や、えぐれなどを埋めました。


 ●次に複製に入ります。型は両面取りの、トップゲートの型を作ります。




 ●粘土埋めです(ほいく粘土使用)。湯口や空気抜き用の道はアルミ線を埋めて作ります。ダボは適当。それにしてもダライアスのタイトル画面みたいだな〜。最初は左向きにすればよかったかな?




 ●流しました。硬化までそっとしておきます。




 ●硬化したら反対にして離型剤を塗りシリコーンを流してそっとしておきます。ほいく粘土は伸びが良くて粘土埋めしやすくシリコーンの剥がれもいいのですが、シリコーンの上だと粘土が白くて見えにくく細かく残った粘土が取りにくいです。唯一の弱点でしょうか。




 ●再び硬化までそっとしておきます(なんでこんな写真撮ったんだ?)




 ●硬化後はずします。・・・まぁ・・。ふちの汚いのはブロックに入り込んだバリです(取れ)。それから湯口をつけて複製用の型の完成ですが・・・完成写真撮ってないじゃん。




 ●次は注型剤を流すのですが、(使用前の写真撮り忘れた・・・)今回は私が初めて使う素材「クラフトアロイ」です。150度で溶解する低融解金属です。これが使えるようになれば騎士フィギュアの金属系パーツの複製で期待できる素材だと思いますが価格は約60gで税込み1,800円とかなり高価なものです。




 ●まずは型に付属の離型剤を筆で塗ります。次に圧を均一にかけるためにベニヤ板で挟むのですが、いつものゴムだけだと怖いので念のためクランプで固定しました。




 ●溶けていく様です。リアルはぐれメタルです。途中足りないかも、と思いひとかけら追加しました。実は水も沸騰させられない電気コンロだったので150度にいくか不安だったのですが溶けてよかった;
 ここで注意することがあって普通は無いと思いますが、ふとした拍子に溶けた金属が手にかかってしまいました。しかし皮手袋をつけていたので無事に済みました。まさかとは思って皮手袋をつけたけど本当にやるとは・・・。低融解といっても150度の金属ですので気をつけなければいけません。ありがとう皮手袋。




 ●流し終わりました。冷えたら固まってしまうのでバッと流しました。そして固まったら型からはずします。後日談になりますが、あんまりトントンやって気泡逃がそうとすると固まりかけのところが浮いてきちゃって逆にぼこぼこになってしまいました。流動性はなかなかよろしいではじめにトントンしたらあとは運を天に任せましょう。どうせ失敗してもまた溶かせるのでここは気楽に複製してくのがよいと思います。




 ●抜けました。お〜〜すげー。なんか感動しました。この重厚感が出したかったんですよ!心配だったリング通す穴もきれいでした。




 ●次に仕上げに移ります。バリ取り、パーティングライン消し、ヤスリやピカールで磨きました。




 ●最後に刻印(ヴュランて道具です)して・・・磨く前にやればよかった;しかもへたくそ・・・




 ●完成!しかし身に着けた感じだと金属で無垢で重いので首に圧迫感があります^^;数億年の重みが感じられる味わい深い一品になりました^^;しかしクラフトアロイで複製していくとお金がいくらあっても足りないので量産には不向きな素材かもしれません。どうしよう・・・


 ・・・以上で原型から複製、仕上げといった製作の流れだけ駆け足で紹介させていただきました。長くなってしまいましたが最後までお付き合いありがとうございました^^;